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私の一冊
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私の一冊
理工学部の先生から学生の皆さんにお薦めしたい本と理工学メディアセンターニュースに寄稿いただいた紹介コラムです。師であると同時に人生の先輩でもある先生方に、若い頃に感銘を受けた本、今気になっている本、研究に役立つ本等々、専門分野にこだわらず広い分野の中から「私の一冊」をご紹介いただきます。この「一冊」が新しい世界の扉を開いてくれるかもしれません。 どうぞご覧ください。
私の一冊
舟橋 啓先生(生命情報学科 )
今井倫太先生(情報工学科)の一冊
近藤 寛先生(化学科)の一冊
中嶋良介先生(管理工学科)の一冊
今井宏明先生(応用化学科)の一冊
長谷川愛先生(機械工学科)の一冊
清水智子先生(物理情報工学科)の一冊
2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
発行
慶應義塾大学
理工学メディアセンター
〒223-8522 横浜市港北区日吉3-14-1
TEL:
045-566-1477(内線40307)
email:
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舟橋 啓先生(生命情報学科 )
ゼロから作るDeep Learning : Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
by
斎藤康毅
請求記号: 007.13@S34@1
ISBN: 9784873117584
発行年: 2016.9
最近では、AIに興味を持つ人が多くなっていると思います。私がAIを初めて知ったのは学部4年生の頃、湘南藤沢キャンパスの武藤研究室でニューラルネットワークの輪講に参加した時でした。当時の私は全く知識がなく、「なぜこの仕組みで学習がうまくいくのだろう」と疑問を抱いていました。この本は、当時の私が抱いた疑問に答えてくれる内容だと思います。この本の特徴は、PyTorchやTensorFlowなどのフレームワークを使わずに、文字通りゼロからPythonで学習器を実装する点にあります。実際に手を動かし、プログラムを改造しながらAIの仕組みを学べる、非常に貴重な一冊です。
コラム掲載号:
理工学メディアセンターニュース259号(2024年11月)
今井倫太先生(情報工学科)の一冊
Rethinking cognitive computation : Turing and the science of the mind
by
Andrew Wells
ISBN: 9781403911612
発行年: 2005.10
コンピュータが生まれた理由を斬新な切り口で見つめ直す一冊です。アラン・テューリングはコンピュータがない時代に何に触発されてコンピュータの数学モデルであるテューリングマシンを生み出したのか?考察の中で見えてくるのは、人の心のモデル、つまり最古の人工知能です。そして、コンピュータの知識がある人にとっての驚きは、テューリングマシンと現代のコンピュータに違いが存在するという指摘です。この違いが意味することを考えると、生成AIがより人に近いAIとなるヒントが見え隠れします。現代のコンピュータや人工知能に物足りなさを感じるあなたにぜひ読んで頂きたいそんな一冊です。
コラム掲載号:
理工学メディアセンターニュース258号(2024年10月)
近藤 寛先生(化学科)の一冊
僕はこうして科学者になった : 益川敏英自伝
by
益川敏英
請求記号: 289.1@M1@1
ISBN: 9784163904931
発行年: 2016.7
これは益川さんの自伝です。益川さんは、物質をつくる基本粒子クォークの種類を予言した小林・益川理論によって、2008 年にノーベル物理学賞を受賞した理論物理学者です。特に目立った特徴がなかった若者がどのようにして人類の知を切り拓く科学者になったのか。この本はその軌跡を鮮やかに描き出しています。軌跡の鍵になるのは、優れた先達や苦楽を共にする仲間との出会いです。そして、もう一つ。益川さんの人としての生き方に鍵があると感じられます。それが何か、よかったらご自身で読んでみて感じていただければ幸いです。ユーモアに溢れた読み物であると同時に、科学者とは何か深く考えさせられる一冊です。
コラム掲載号:
理工学メディアセンターニュース257号(2024年9月)
中嶋良介先生(管理工学科)の一冊
具体と抽象 : 世界が変わって見える知性のしくみ
by
細谷功
請求記号: 141.5@H6@1
ISBN: 9784844376576
発行年: 2014.12
自分の話したいことが相手に上手く伝わらないと感じることはありませんか?この本は研究プレゼンで悩んでいた私が学生時代に読んだもので、ここから学んだ心得は日頃の研究プレゼンのみならず、学会発表会や学位審査会などの重要な場面で大きな助けになってくれました。皆さんが日ごろから興味を持って考えている事柄に関して、少し具体化して「例えば、○○ということ」と考えてみたり、反対に抽象化して「要するに、〇〇ということ」と考えてみたりと思考の対象について何度も抽象度の上げ下げをしながら議論することは皆さんの上手なコミュニケーションのヒントになるはずです。
コラム掲載号:
理工学メディアセンターニュース256号(2024年7月)
今井宏明先生(応用化学科)の一冊
利己的な遺伝子 40周年記念版
by
リチャード・ドーキンス
請求記号: 467.2@D3@1-R1
ISBN: 9784314011532
発行年: 2018.2
40余年にわたり多くの人を魅了し続け、「英国史上最も影響力のある科学書」第1位にもなった名著「利己的な遺伝子」の最新(2018年)版。魅惑的な題名の本書を私が読んだのは1991年発刊の翻訳第二版。当時、「天動説しか知らない人が地動説を聞いた時はこんなんだったのでは?」というくらいに驚いた。世界の主役だと思っていた「人」は遺伝子の単なる「乗り物」だったとは。かなり分厚い読み物だが、新発見が相次いで考え方も目まぐるしく変化する現代社会の中、その姿をほとんど変えずに生き抜いてきた。まずは、40周年記念版への訳者あとがきから読んでほしい。ちょっとした科学の歴史も味わうことができる。なお、あとがきを書いた岸由二さんは日吉キャンパスの自然環境調査や保全活動なども手掛けられた本塾名誉教授である。
コラム掲載号:
理工学メディアセンターニュース255号(2024年6月)
長谷川愛先生(機械工学科)の一冊
スペキュラティヴ・デザイン : 問題解決から、問題提起へ : 未来を思索するためにデザインができること
by
アンソニー・ダン, フィオナ・レイビー
請求記号: 757@D2@1
ISBN: 9784802510028
発行年: 2015.11
デザインの歴史と潮流を理解するため、この本でスペキュラティヴ・デザインについて学ぶことは重要です。現代社会においてデザインが多くの分野に関わる中で、デザインとは何かを再考する機会を提供します。初めは難解に感じるかもしれませんが、私の母校であるロイヤルカレッジオブアートの師匠たちが著したこの本は、デザインとテクノロジーが創り出す社会の可能性についての考察を深めます。誰のための「良い」ものづくりなのかなど、価値観を再考するきっかけとなるでしょう。
コラム掲載号:
理工学メディアセンターニュース254号(2024年5月)
清水智子先生(物理情報工学科)の一冊
MIT マサチューセッツ工科大学音楽の授業:世界最高峰の「創造する力」の伸ばし方
by
菅野恵理子
請求記号: SS@760@S3@1
ISBN: 9784866672281
発行年: 2020.9
マサチューセッツ工科大学と言えば理工系の名門中の名門。そこが音楽の授業をやっているとはどういうことだ?IT技術を活用した新しいエンターテインメントの提案でもしているのかと思ったら大間違い。音楽史、音楽理論、演奏実技など音大顔負けの授業が開講され、学生達は本気で音楽と向き合っている。エンジニアに必要な創造力や問題解決能力は人文学やアートの経験によって養われるということが本書を読むと良く分かる。授業で扱う音楽は古典からビートルズ、ワールドミュージックと様々で、Spotifyのプレイリストまで準備されている。その音楽を聴きながら本書を読んで、MITに留学した気分になってみてはいかが?
コラム掲載号:
理工学メディアセンターニュース253号(2024年4月)
慶應義塾大学 理工学メディアセンター レファレンス担当
TEL: 045-566-1477 email: mc-rik-ref@adst.keio.ac.jp
Website:
https://www.lib.keio.ac.jp/scitech/