会期:2017年10月4日(水)~10月10日(火) (終了しました)
会場:丸善・丸の内本店4階ギャラリー (入場無料)
時間:9:00~21:00 最終日17:00閉場
主催:慶應義塾図書館
協賛:丸善雄松堂株式会社
協力:東京大学史料編纂所
足利尊氏から信長・秀吉・家康、そして水戸黄門まで…有名武将を取り揃えた160通余りの
古文書コレクションはどのようにして出来上がったのか。
実業家反町十郎、古書肆反町茂雄、国史学教授木島誠三、画家木島櫻谷、さらには明治や
江戸期のコレクターへと、その源流探検にいざ出発!
10月7日(土)・8日(日)・9日(月・祝)各日14時~
慶應義塾大学文学部教授 中島 圭一
慶應義塾大学文学部准教授 上野 大輔
★ギャラリートークを動画でご覧いただけます(2017年10月9日 約1時間7分)
「古文書コレクションの源流探検」ギャラリートーク
上杉謙信が越中の一向一揆を撃破したことを能登の武士に知らせた書状
寄贈者の反町十郎が実兄反町茂雄の古書店弘文荘から本コレクションを 引き受けるきっかけとなった、越後関係の史料の一つ。
長久手合戦の陣立書
本コレクションを作り上げた木島(このしま)誠三が1929年に母校の京都帝国大学による影写に供した史料で、その2年前には彼が育った叔父の家の近隣住人の所蔵史料として同じく京都帝国大学によって写されている。
鎌倉公方の足利氏満が浄光明寺の所領に対する課役免除を認めた文書
もともと鎌倉の浄光明寺が所持したはずの文書だが、近世初頭には何処かのコレクションに入って古筆鑑定家朝倉茂入(初代)の極札(きわめふだ、鑑定書) が付され、江戸末期の尾張藩の調査では愛智郡のコレクターの所蔵、1921年の東京帝国大学による調査で岐阜県武儀郡美濃町のコレクターの所蔵と、コレクターからコレクターへの伝来過程を追うことができる史料。
古筆鑑定家朝倉茂入(初代)の極札(きわめふだ)
北朝の重臣であった洞院公賢の太政大臣補任の儀式に適当な日時を、陰陽師が選定した報告書
もともと公家の洞院家が所蔵する文書であったが、15世紀に同家が断絶した後、同族の中院家を経由して、徳川家康の側近として著名な南光坊天海の手に入り、その弟子にあたる毘沙門堂門跡公海から後西天皇に献上され、同天皇による史料複写事業で「洞院家廿巻部類」という書に写された文書。その後のいずれかの時点で巷間に流出したものと思われるが、同じように洞院家~中院家~天海~公海~後西天皇と伝来して「洞院家廿巻部類」に写された史料が、全く別の経路をたどって同じ慶應義塾大学の文学部古文書室の所蔵に帰しており、今回あわせて展示する。
織田信長が実際に 足利義昭を奉じて上洛する2年前に、信長が義昭(当時は義秋)を支援して京都に上ろうとした幻の上洛作戦に言及している。(写真下段の文書)
山城国南部の瓶原(みかのはら)の秋田家に伝来した文書。
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