慶應義塾が所蔵する貴重書を中心に、カスティーリャ王アルフォンソ10世関連著作をはじめとする、中世イベリアで用いられた様々な言語(ラテン語、カスティーリャ語、ガリシア=ポルトガル語、ヘブライ語)で制作された写本(ファクシミリ版)とインキュナブラを展示し、解説を付します。展示と解説は、作品の内容のみならず、活版印刷術が発明される前と直後の書物の様態の変化や中世イベリアの諸言語と文芸の歴史の一端が理解できるよう工夫されています。展示を通して、キリスト教・イスラーム教・ユダヤ教の三宗教の信徒が鬩ぎ合いの中で交流を深め、お互いの言語や文化をある程度まで理解・共有していた中世イベリア社会の有り様が理解されることも、主催者の願いです。
主な展示資料:
・アルフォンソ10世『聖母アリアの古謡集』13世紀、写本(ファクシミリ版)
・アルフォンソ10世『チェス、さいころ、盤上ゲームの書』13世紀、写本(ファクシミリ版)
・『イサベル1世の時祷書』15世紀、写本(ファクシミリ版)
・『わがシードの歌』14世紀、写本(ファクシミリ版)
・リエバナのベアトゥス『黙示録註解』10〜13世紀、写本(ファクシミリ版)
・セビーリャの聖イシドルス『語源』15世紀、インキュナブラ
・アルフォンソ10世『天文表』15世紀、インキュナブラ
2024年1月12日(金)~ 2月8日(木)(終了しました)
平日 9:00-18:20
土曜 9:00-16:50
休室日:日曜・祝日
※一般の方もご見学いただけます(入場無料)
1月16日(火)12:30〜 講師 瀧本佳容子(慶應義塾大学商学部教授)
1月23日(火)12:30〜 講師 久米順子(東京外国語大学准教授)
慶應義塾図書館 1階展示室 [三田] 交通アクセス
東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学キャンパス内
JSPS科研費22K00955 中世イベリア世界の多文化共生再考
三田メディアセンター展示委員会、慶應義塾図書館(三田メディアセンター)、慶應義塾大学日吉メディアセンター(日吉図書館)、東京外国語大学附属図書館
スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンテス東京