西洋の書物は、グーテンベルク以前の中世において既にひとつの完成に達していました。
羊皮紙に羽ペンで写字され、さまざまな顔料や金で色鮮やかに彩飾された写本は、美しくも実用的な書物文化を作り上げています。今展示では、2019年秋に丸善・丸の内本店にて開催された、慶應義塾図書館貴重書展示会「究極の質感(マテリアリティ)」のダイジェスト展として、慶應義塾図書館が所蔵する300点以上の中世西洋写本の中から、宗教写本や時禱書の数々、神学書など様々な種類の写本を一堂に展示します。 ぜひこの機会に、手書き写本ならではの質感や、書物の持つ美しさをお楽しみください。
主な展示資料:
・ラテン語聖書(フランス、13世紀中葉)羊皮紙零葉
・ラテン語時禱書(ルーアン、1465‒85 年頃) 羊皮紙 Ff. 103
・アウグスティヌス『主と使徒の言葉』(イングランド、12世紀)写本断片 Ff. 32.
・ホプトン・ホール写本(中英語宗教文学アンソロジー)(ノーフォーク、15世紀前半)羊皮紙 Ff. 43.
・ウィクリフ派「旧約聖書」(イングランド、1400‒1430 年頃) 羊皮紙断片 35 葉
・キケロ『善と悪の究極について』(フィレンツェ、 1450‒60 年頃) 羊皮紙 Ff. 97.
2022年11月14日(月)~ 2022年12月24日(土)
平日 9:00-18:20
土曜 9:00-16:50
休室:日曜、祝日、図書館休館日(11/21,11/22)
※一般の方もご見学いただけます(入場無料)
2022年12月14日(水)~ 2022年12月17日(土)
各日 9:00-16:50
会場:1階展示室内
※以下、ギャラリートーク開催時間中は、ギャラリートークの事前参加申し込みの方の入室を優先させていただくため、展示室内にお入りいただけません。あらかじめご了承ください。
※グーテンベルク聖書原本の全ページの高精細画像はデジタルコレクションで公開されています。
12月14日(水)12:30ー
12月15日(木)15:00ー
講師:慶應義塾大学文学部教授 松田隆美
※両日とも事前申込制(先着15名まで)
慶應義塾図書館 1階展示室 [三田] 交通アクセス
東京都港区三田2-15-45 慶應義塾大学キャンパス内
三田メディアセンター展示委員会