慶應義塾大学信濃町メディアセンター
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質問のすゝめ(オンラインレファレンス) / Webサイト
このガイドでは、国内外の代表的な保健医療統計や慶應義塾大学で利用可能な統計解析ソフトウェア・学習に役立つサイトなどをご案内しています。
一般的な統計資料についての解説は、キャンパス共通ガイド「統計資料を探す」をご覧ください。
統計の種類や仕組み・その特性を知っていると、統計データを探す際に役立ちます。
◆統計の調査主体
必要なデータの調査機関を調べます。
確認するべき資料やデータベース、データが掲載されていそうなWebサイトなどを推測できます。
作成機関 | 統計例 |
---|---|
国(官公庁) | 患者調査 ※その他の統計は厚生労働省掲載の統計を参照 |
都道府県や市区町村 | 東京都の医療施設 (東京都保健医療局>調査・統計) |
民間企業や調査・研究機関による統計 | 病院経営分析調査報告 |
国際機関による統計 | WHO: World Health Statistics |
◆代表的な調査対象・調査方法とその例
統計は、調査方法や調査対象によって分類ができます。
それぞれ特徴や違いがあることを認知しておく必要があります。
▼調査対象による分類
調査方法 | 手法 | 調査例 | 特徴 |
---|---|---|---|
全数調査 | 調査対象の全ての要素を調査 | 人口動態調査、国勢調査など |
大規模に網羅的な調査を行うことから、データの精度は高くなりますが、費用が膨大となることや、時間がかかるために速報性に欠けます。多くは隔年や数年おきに実施されます。 |
標本調査 | 対象の一部をサンプリングして行う調査 | 患者調査、一般的な臨床研究など |
全数調査と比べて小さい標本数で調査を行うことから、迅速に結果が得られ、速報性が高いのが特徴です。月単位・日単位などの細かいデータを必要とする場合や各年人口の動きを見るといった「動態調査」をする場合は、標本調査で行います。しかし、標本が小さくなればなるほどデータと実態の誤差が大きくなります。 |
▼調査方法による分類
調査やある業務に基づいて得られた統計データそのものを一次統計と総称します。
一次統計やその他のデータを合わせて加工・編集したものを二次統計と言います。
調査方法 | 内容 | 調査例、資料名 | 特徴 | |
---|---|---|---|---|
一次統計 | 調査統計 | 統計データを取得するための調査 | 患者調査 | 調査目的に沿ったデータを取得することができます。 |
業務統計 | 業務の中で得られた数値を統計として編集したもの | 看護関係統計集 | 業務の中で作成されるため、比較的安価かつ簡便に作成できます。提出が義務ではない届け出などがデータのソースである場合、実態を表していない場合があります。 | |
二次統計 | 加工統計 | 一次統計やその他のデータをある一定の計算式等で加工して作成する統計データ(指数など) | 人口の動向 | 一次データではわかりにくい事象などを指数化することで、動態を把握したりするのに役立ちます。 |
総合統計 | あるテーマなどに基づいて主要な統計を収集し、再編集したもの | 日本統計年鑑 | ある分野に関する統計データを一覧するのに役立ちます。また統計データの索引としても使えます。 |
◆調べる媒体(電子データか冊子体か)
電子媒体は、エクセルなどの表計算ソフトや、SPSSなどの解析ソフトなどに簡単に取り込むことができ、加工・編集しやすいのが特徴です。
一方で長期間のデータを取得しようとすると、一部は紙媒体しかないという場合もあります。
紙媒体は一覧性が高いのも特徴です。電子データと冊子体との使い分けが必要です。
媒体 | 取得方法 | 特徴 |
---|---|---|
電子媒体 | 無料データベース | 速報性が高く、無料で簡単に手に入れられるのが特徴です。しかし中には情報源が不確かなものも含まれるため、官公庁のサイトを除いては注意が必要です。 |
有料(契約)データベース | 無料のものと同様、速報性が高いのが特徴です。無料で公開されていない重要データなども含まれます。 | |
紙媒体 | 統計書等 | 統計が電子データとしてダウンロードできるものが多くなっていますが、特に古いデータは紙媒体でしか取得できない場合があります。また冊子体は一覧性が高く、ざっとどのようなデータがあるかを確認するのに役立ちます。 |
疾病及び関連保健問題の国際統計分類:International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems(以下「ICD」と略)」は、異なる国や地域から、異なる時点で集計された死亡や疾病のデータの体系的な記録、分析、解釈及び比較を行うため、世界保健機関憲章に基づき、世界保健機関(WHO)が作成した分類です。
現在国内で使用している分類は、ICD-10(2013年版)に準拠しており、統計法に基づく統計調査に使用されるほか、医学的分類として医療機関における診療録の管理等に活用されています。